コロナウイルスの感染者が減ってきて収束に向かっていますが、今後第2波が来るとも言われています。今回の出来事を教訓に経営のやり方も変える必要があるかもしれません。
無駄を省く
今回のコロナウイルスの感染拡大で、一番困ったのが「資金繰り」の悪化でした。
売上を上げようにも、お客さんも感染を恐れ来店できず、働くスタッフも感染のリスクがあり、やむを得ず臨時休業するか、時短営業をするサロンが多かったと思います。
内部留保があってもこの状況が、いつまで続くか分からず借り入れや給付金を活用しながら、なんとか危機的状況を乗り越えたのではないでしょうか。
私のサロンも4月は臨時休業をしたため、大幅に売上が下がり資金繰りが厳しくなりました。しかしスタッフの給料はなんとしても払えるようにと、削れる経費はとことん削っていきました。
そのおかげで、普段は気づかない無駄な仕組みや無駄な経費も見えてきました。
「やらないこと」を決める
中国古典に「人生、一分(いちぶ)を減省(げんせい)すれば、すなわち一分(いちぶ)を超脱(ちょうだつ)す」という言葉があります。
※減省:減らし、はぶくこと。※超脱:世間一般の物事から、更に高い境地に抜け出ること。
「人生というものは、余分なことを少しでも減らすことをすれば、その分だけ世の中の悩みから抜け出すことが出来る」という意味です。
例えば
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- 交際を減らせば揉め事から免れる。
- 口数を減らせば非難を受けることが少なくなる。
- 分別を減らせば心の疲れが軽くなる
- 知恵を減らせば本性を全うできる
- 減らすことを考えず、増やす事ばかり考えている者は自分自身の人生をがんじがらめにしているようなものだ。
サロンワークでは、ほとんどのサロンが、コロナ対策として雑誌やドリンクの提供を中止しました。
雑誌の提供を中止してもお客さん個人のスマホやサロンのipadで対応出来るし、ドリンクは今後の衛生面を考えればお客さん自身でマイボトルを持参するのが当たり前になるかもしれません。
また、アシスタントの教育のほとんどはオンラインで学ぶのが当たり前になり、教える先輩美容師も、教わるアシスタントも長時間サロンに拘束されなくてもすむようになります。
今回のコロナウイルス感染拡大で、出来なくなったことが多くなりましたが、それをネガティブにとらえるのではなく、今後「やらないこと」=お客さんが求めていない過剰なサービスや、お客さんに喜んでもらうことに直結しない会議を減らし、もっと成果に繋がる仕組みや働き方にシフトする絶好のチャンスが来たのだと思います。
時間を有効に使う
「最近の若手はやる気ないんですよ」という先輩美容師の声をよく聞きますが、若手スタッフの方が有意義で無駄のない時間の使い方を知っている事もあります。
例えば、休日にディーラー主催のカラー講習に参加したり、個人で自己啓発の勉強会に参加して自己成長の機会を自らつくっているスタッフもいます。
私の知り合いの美容師は仲間と一緒にお店の休日にヘアカットして、集まったお金を首里城再建へ寄付した人もいました。
そう考えると実際に時間を有効に使っているのはどちらのほうでしょうか?
普段の無駄な雑事に振り回されて本来やるべき事を忘れている人が沢山います。無駄な行動を減らすことで、本当にやるべき事が見えて来ます。心にゆとりがあるからこそ人の為にも価値のある時間をつくることが出来るのです。。