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リーダーの資質とは
以前のブログでも紹介した孫子に学ぶ戦う前のチェックリストでは、自分のサロンとライバル店との競争力を比較する「五事」と「七計」を紹介しました。
特にサロン経営で迷った時は、意思決定に参考になるでしょう。
なぜかというと、感情ではなく理性で決定するからです。
今回は「五事」の中の「リーダーの資質」について紹介していきたいと思います。
知(知略がある人か)
知略とは周囲の状況を考慮し、知恵を働かせて目標が達成出来るように前もって考えておくことです。
皆から慕われているリーダーでも、計画性もなく、目標達成も出来なければ将来性のないサロンになってしまいます。
ただにぎやかなリーダーではなく、知略に長けていれば、スタッフからも慕われて、頼りがいのあるリーダーになります。
信(信頼を得ているか)
信頼のないリーダーは、知略はあってもその才能を自分のためだけに利用します。
サロン経営ではチームワークが重要になりますが、信頼のないリーダーは自分のためだけに働く人で、サロン全体のことを考えることができません。
そういう人は、優秀でも、リーダーにしない方がサロン全体にとっては良い方向にいきます。
仁(思いやりがあるか)
物事を成し遂げるには、人の協力は必ず必要になります。
売上をもっと増やそうと思えばスタッフ数は必要になりますし、皆の協力のおかげでより多くのお客様にサービスを提供することが出来ます。
求人で苦戦する前に、スタッフが気持ちよく働ける環境をつくることが大切です。
そこでリーダーは、後輩への感謝の気持ちで、思いやりをもって接する態度は必須です。
美容業界は今でも「指定制度」が基本にあり、上下関係が厳しい業界でもあります。
しかし年齢や技術力に差はあっても、同じ職場の仲間という意識をもち、皆が意見が言いやすい風通しのよい職場環境と、より良い人間関係をつくることが重要になります。
勇(率先して行動できるか)
新入社員が入社間もない時に、技術を教える場合でも、先輩が一度やって見せて、させるほうが理解度が増します。
また、後輩から先輩に、お願いしにくいスタッフもいるので、先輩が率先して後輩を巻き込んでレッスン計画を立てれば、後輩も動きやすくなります。
他にも、社内イベントや行事なども、後輩に任せきりではなく、最初は先輩が率先して動く。出勤時の挨拶も先輩から挨拶し、声をかけるなど、とにかく後輩は先輩の言葉より、行動を見ています。
厳(厳格な人か)
厳格とは規律や道徳に厳しく、不正や怠慢を許さないことです。
何ごとに対しても、厳しすぎると正直、一緒に働きにくい感じもしますが、ユルユルなリーダーの下では、遅刻しても、ルール違反しても注意もしなければ、他のスタッフからの信用がなくなります。
サロン内での厳格なリーダーとは、感情だけで怒るのではなく、社内のルールに従って運営をし、管理をしっかりする人のことです。
学校でも、しっかり生徒を管理できる先生のクラスより、友達のように生徒と関わっている先生のクラスの方が、ずっといじめが多いという研究結果があります。
厳格でないリーダーの下で働く方が楽だろうと思うかもしれませんが、そんなリーダーの組織は、まとまりがなく、成長もありません。
まとめ
人の上に立つリーダーは、強い統制力でスタッフが仕事に集中出来る環境をつくることが出来る人です。
間違いは、きちんと指摘し、スタッフ全員が責任を持って仕事に取り組めるように管理が出来る。
そうすることで、スタッフも良い緊張感をもって、真剣に仕事に取り組むようになります。
山本五十六の人材育成論
山本五十六は大日本帝国海軍、第26,27代連合艦隊司令長官。名将としての評価は今日でも高く、海外においても広く賞賛されています。
また、多くの金言を残しています。その中でも人材育成で参考になる代表的な言葉を紹介します。
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- やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ
- 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず
- やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば人は実らず